足助で見つけた中馬柿
街道沿いの建ち並ぶ昔ながらの建物。その中に白壁の蔵を思い起こさせる老舗の和菓子屋さん「両口屋」を見つけた。
ここの名物は、干し柿の種を取って栗きんとんをつめた『中馬柿』。『中馬柿』の「中馬」は、三河から、足助を通り、信州へと至る江戸時代の街道のひとつに数えられる中馬街道が語源。その中馬街道沿いに栄えた宿場町、足助は、三河湾沿いでとれた塩を信州へ運んだとされる街道沿いの町で、塩は現在の豊田市まで川船で運び,そこから馬の背で足助にある塩問屋に送られていた。中馬とは、信州の馬稼ぎの人たちがつくっていた今でいう運送業者の名前で「賃馬」(ちんば)「中継馬」(ちゅうけいば)などが語源となっているそうだ。
素朴な味の干し柿の中に、詰められた甘い栗きんとん。このふたつの組み合わせが何とも絶妙で、干し柿の種をとり、中に栗きんとんを詰める、とても手の込んだ和菓子である。秋の味覚をふんだんに使った素朴で味わいのある山里ならではお菓子。
古より代々引き継がれている“味”がここにある。
『中馬柿』 1個220円
「両口屋」
愛知県豊田市足助町本町16
電話 0565-62-0056
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